【40代】そろそろ老後生活の準備も頭の片隅に置く

 仕事も人生も脂の乗った成熟期。収入が増えた分、住宅ローンや教育費の負担が多くなった人とは反対に、シングルでお金を自由に使える人は浪費に注意。老後に向けてiDeCoやつみたてNISAの増額を。60歳定年を見据えて、借金返済のメドを立てたり、親の介護について親族で話し合ったりしておく根回しも。

収入が増えても、生活水準を上げ過ぎない/子供がいるなら教育費の予算を組む/親の介護が発生しても、介護離職は絶対にしない/マイホーム購入は定年前にローン完済を前提に/老後に向けてiDeCo、つみたてNISAの金額を増やす

【50代】老後資金作りを本格化、定年後の具体的プランを

 子どものいる人もいない人も老後資金準備に向けてのラストスパート。50歳以降の「ねんきん定期便」は実際の年金予定額を把握できるので毎年チェック。できれば70歳まで働く準備を。結婚している人は、夫の年金額も把握し、遺族年金をいくら受け取れるかといったおひとりさま期間の試算もしておきましょう。

教育費負担終了後は、その分を積立貯蓄・投資へ/「ねんきん定期便」をチェックする/70歳まで働き続ける計画を立ててみる/子どもが独立したら死亡保険を見直す/夫に先立たれた場合の遺族年金の試算をしてみる

【60代】人生を謳歌しながらも仕事は辞めずに息長く

 いよいよ人生のバラ色期間。趣味や楽しみの時間を持ちつつも、仕事は息長く続けて収入を絶やさないように。親の介護や病気療養があっても、仕事はなるべく継続を。同時に自分の老後の介護や病気の備えをどうするか、老後はどこに住むかも具体的に計画します。

住宅ローンが残っていたら働きながら返済する/60歳定年以降も仕事を続ける/年金を何歳から受け取るかを考える/老後の病気と介護にかかるお金を試算してみる/人生100年だからこそ、学びとバカンスも楽しむ

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 新刊『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!』では、ToDoリストに沿った具体的なアクション、つみたてNISAやiDeCoによる「じぶん年金」のつくり方、年金の増やし方を詳しく解説しています。

 老後もお金に困らないために、ぜひ書籍を参考にしてくださいね。

文/井戸美枝 イラスト/こつじゆい


井戸美枝
ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、社会保険労務士、経済エッセイスト
井戸美枝 社会保障審議会企業年金・個人年金部会委員。確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題について解説している。近著に『身近な人が元気なうちに話しておきたい お金のこと介護のこと』(東洋経済新報社)、『100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!』(集英社)、『定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!』(日本経済新聞出版社)など。井戸美枝オフィシャルサイト